もう、すでに秋。

 今年の夏は台風に祟られて、昨年よりはだいぶ客数減。

だが、そのぶん例年より1冊多く、本を刊行出来たので、まずは「よし」としよう。

島の秋は文字通り、食欲の秋、というか、食欲をそそる秋となる。

島ではあるが、海のものはむろんのこと、山の幸も豊富。

 島の北側一帯の山々では松茸がとれる。これはおそらく国内でもここひだけだと思うのだが、誰でも入山し、松茸を探すことが出来る。島民も遠来の客も差別なし。

 唯、松茸は島のプロがいるので、見つかるかどうか責任は持てないが、何しろ広範囲にわたり、松茸山なので、そこいらを歩くだけで大自然が満喫できる。

 松茸だけじゃない。栗もあれば野いちごもある。アケビもある。何もない時代の子供のころ、悪ガキたちとともに山を駆け巡り、様々な野生の食べ物を口に入れた。どれも美味かった。いまは小綺麗ななりものが並んでいるが、味は断然、遠い昔、野山にあったそれらのほうがいい。

 海も秋はいい。鰹が戻りになり、脂が乗って堪らない味となる。サンマもいい。塩焼きもいいが、刺身もいい。

 10月からは生牡蠣が始まる。そしてアワビ。

 秋、冬、と食べるにはいい季節が到来する。夏は遊びのシーズン。そして秋は旅の季節。

海を見ながら秋の風にたゆたい、山海の美味しいものを食する。これ以上の贅沢はそうそうない。

 そんなこんなで、三陸は気仙沼沖洋上に浮かぶ大島にお越しの際には、

是非、私の店にお立ち寄りください。

 二足のわらじ(官能作家&店)を履いているとはいえ、けっしておろそかな仕事は致しませんので。

かもめ「小鳥遊葵」が営むお食事処「漁師のせがれ」のホームページ。

小鳥遊葵(たかなしあおい)・朝比奈海(あさひなかい)・十八鳴浜鷗(くぐなりはまかもめ)のペンネームで、 官能小説、一般小説を発表する傍ら、気仙沼市大島内で、食事処「漁師のせがれ」を17年営む。  五年前の東日本大震災当日、あの大津波により店は全流失したが、二年前に復旧し、現在に到る。  料理人として47年。官能作家はまだ10年足らず。刊行本20冊。電子本5冊。まだまだ新米の年寄り。

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